TZR50R フロントフォーク オーバーホールその1 分解編
不動で購入したTZR50R、ブレーキもエンジンも生きてたのでキャブ、エアクリ、チェーン、スプロケ整備してタンクの錆取してタイヤ交換して乗っていたところ、ある日フォークオイルがドバドバ漏れてきてフロントブレーキが全く効かない状況に。命にかかわるので急いでフロントフォークのオーバーホールをしました。ついでにブレーキもオーバーホールしたけれどその記事はまた今度で。今回はフロントフォークの話。
作業したのは去年の今頃だったと思います。もう2度としたくないレベルで整備性の悪い。Cリング許すまじ。
こまめにメンテしていれば大丈夫なんでしょうけど、何年も前のフォークを開ける人は覚悟するんだゾ☆
整備前のフォークはこんな感じです。点錆だらけでそりゃオイル漏れますわ。(漏れそうだなと思いつつ乗っていたので皆さんはマネしないでください)
トップキャップをまず外すべきなのですが後述の通りだったので、先にフォークを車体から外すことに。
外さないといけないのだけれど、第一関門。鉄フレームなのでブラケットとフォークが固着しています…。本来はぐりぐり回しながら下に抜くのですが、そもそも回せません。CRC556を吹きまくり何とか少しずつ回るように。
第二関門、フォークのトップキャップ外し。ここが最難関。
よくあるトップキャップはネジが切ってあります。しかしTZR50Rのは栓をしてCリングで抜け止めしているタイプ。
ヤマハの原付二種以下とかカワサキ車とかで採用してるのはちょこちょこあるみたいですけど…。
まずくぼんでいるので水気がたまりやすく、年数が経つとキャップとフォークが固着します。
固着してなくてもCリングがとてつもなく取りずらいです。固着していなければ、車体からフォークを外さず、トップブリッジにC型クランプを掛けて、クランプでキャップを押し込むと作業しやすいかもです。
私の場合は例のごとく固着していました。556漬け置きしようが、上からハンマーでぶっ叩こうが動かず。インナーチューブは新品が出る(2017年時点)ので上をグラインダーでぶった切ることに。ただスプリングはもう廃盤なのでスプリングまで一緒に切ってしまわないように注意しつつ作業。
下のような感じで回りを皮むきのように取っていきます。
切った後がこちら。
ただここまでやっても固着したまま抜けないのでさらに一工夫。キャップの横に切り込みを入れて、ドライバーを突っ込みテコの原理で引き抜く。少しでも動けばスプリングの力で飛び出てきます。かなりの勢いで飛び出てきたので注意して下さい。
そしてやっと抜けました。
ダンパーロックソケットを突っ込んでアンダーボルトを外してインナー引っこ抜きます。
T型ハンドルに600mmのエクステンション付けると長さはちょうど良いです。ダンパーロックソケットはアストロのが安くておすすめ。ウェビックにも似たものがありますが、そっちは使ったことないのでサイズ合うかは分かりません。
そして第三関門オイルシール。抜けない。
TZR50Rはインナー側にスライドメタルがないのでコンコンひっかけて抜く方法ができません。
サービスマニュアルには油圧で抜くとあります。それが1番いいのでしょうけど、インナー切っちゃったので油圧はかけられない状態です…。第二関門でほとんど気力を持っていかれて、ここだけ近所のバイク屋さんにお願いしました。「ヤマハのオイルシールは固いんだよねぇ…。」と微妙な顔をされました。そのレベルってことですね。
インナー切ってなければ素直に油圧でやりましょう。プレスがなくても油圧はかけられますので。やり方は組み立て編で紹介予定。ちなみにタイヤレバーでオイルシールを引き抜く人もいるとか。
アウター側のスライドメタルはもっと取りづらいし、あまり劣化することもない(実際してなかった)ので無理して交換することはしませんでした。
長くなったので組み立て編はその2へ。
hetaresouzanbike.hatenablog.com